ふわり、舞う季節、そんな頃に

いけばなのこと、お花のこと、つらつらと

かたむけるかたちを雑に振り返る

「かたむけるかたち」を改めて振り返ってみます。

 

実は、「かたむけるかたち」あまり好きではありませんでした。

正直良さがわからなかった。華やかな「ひらく」とか「まわる」のほうが魅力的に思っていました。

 

ただ、回数を重ねるうちにだんだん好きになってきた、「かたむけるかたち」。

振り返っていきます。

 

【1回目】

アンスリウムの葉を無理やり入れたって感じになってますが…。

足元がごちゃついてて、何がなんだかわからないことになっています。

デンファレが好きなお花の一つで、お稽古中はテンション上がったな〜。

 

【2回目】

 思い切って、大きく右にカラーをふってみました。

ミスティブルーの色は透明感があって、涼やかなのがとても好きです。

 

【3回目】

 

 これが、大失敗作品。試行錯誤している間に、わけもわからず客枝のバラを短く切ってしまい、「かたむけるかたち」の骨格すらできていないという。

もはやこれは「かたむける風のアレンジメント」です…。

 

結局、骨格をあまり考えずぼんやりと花をいけていたので、こんなことになってしまったんだと思います。

これ以来、「主枝」「客枝」の骨格を決めたらあまりそれを触らないように、というのを気をつけています。初心者だからこそ基本に忠実にということを心がけよう、と決意するに至った苦いけれども学びのあるレッスンでした。

 

【4回目】

 

 これが今の自分の中でのベストです。

ガーベラが寄り合うように生けられた時、思わず「よっし!」と心のなかでガッツポーズ。色合いもとても可愛らしいのもお気に入りポイント。

初めて自分の中で納得のいく「かたむけるかたち」を生けることができて、ここから「かたむける」が好きになっていきます。

 

【5回目】

 主枝にあくまでも重点を置きながら、右の方にくねっとしたサツマ杉をアクセントに入れてみました。今見たら上のブバリアだけやけに飛び出してる。

その時は満足した作品でも、改めて見ると突っ込みどころが多い…

学びがある、ということで次に教訓をいかしていこう(!)

 

【6回目】

 花意匠はやっぱりかわいいお花を使えるのが喜び。

カーネーションとかすみ草の鉄壁の組み合わせよ…。

初めはあまりの可愛さにかすみ草をてんこ盛りにしてしまい、先生ご指導の結果間引いたあとがこの結果です。

 

「かたむけるかたち」も初めはかたちが頭に入っていなくて、訳分かっていなかったのが原因だったのかも。前回からやるやる詐欺みたいになってるけど、自分の復習用にかたちについてまとめよう。

 

今までの「かたむけるかたち」を雑に振り返ってみましたが、改めて「かたむけるかたち」って素敵…となりました。「たてるかたち」がすらっとした姿なら、「かたむけるかたち」横に伸びていく、よりアシンメトリーさが強調されたかたちが私は大好きです。